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​ヘルメス大賞

​ヘルメス大賞は過去3年間に出版された占星術の研究書、教本、翻訳書のうち、最も優れていたと認められる書に与えられます。



選考人
(50音順、敬称略)いけだ笑み、鏡リュウジ、賢龍雅人、田中要一郎、芳垣宗久。


過去3年間の多くの書籍リストの中から厳選な審査の結果、まず、3作品がノミネートされました。

ノミネート3作品は5つ基準で審査されます。

情報量・・・情報量が豊富か。
論理的整合性・・・情報は正しいか。主観が入り過ぎていないか。バランスがとれているか。
独自性・・・着眼点にオリジナリティがあるか。今まで誰もやっていないことか(オリジナリティであったり誰も着手していないジャンルや翻訳物)。
影響度・・・何度も参考にしたいか、引用したいか。
その他の良さ・・・上記以外の良さ。言語化できないような部分も含まれます。

この5つの基準、各5点満点

審査員が点数をつけ、投票し、最も総合得点が高かったものがヘルメス大賞となります。

第4回(2023年8月06日)

ヘルメス大賞

『鏡リュウジの占星術の教科書III:深く未来を知る ステップアップ編』

鏡 リュウジ著

原書房刊

情報量23
論理的整合性 23
独自性 21
影響度23
その他の良さ 21
合計 111

(講評)

・これまでにあった占星術の予測法を扱うテキストとは、全く違ったアプローチであり、
内容的にはかなり高度のことをおこなっているにも関わらず、「恐れることはない」とあくまで読者目線であるところに好感が持てる。
日本で初めてトランジット、プログレス、ソーラーアークを同時併用しているテキスト。
・占星術の入門編は多く出版され、自分に合うものを選ぶ余地があるものの、入門から少し進んだ人を対象とした本はまだまだ少ない。
しかも、基礎を身に着けて、その後先へ進もうとするものへ、同じシリーズでの橋渡しをしてくれるものはもっと少なく、
この本の存在価値は絶大だと思う。基礎学習を終えて、占星術への好奇心を更に広げようとする人すべてにとって、
このシリーズは最も優先的に手に取るべきものであることは間違いない。
・現代占星術の教科書として定着してきた観のあるシリーズの、現時点での最新刊。
普通の一般的な入門書では扱いきれないプログレス、ソーラーアークの技法を丁寧に解説している。
手順を追って順次、人生を一つの物語として描き出せるようになっておりまた星の動きと人生を重ね合わせて自分にとっての
「現実」を新たな視点から見つめなおすツールであり占星術は決定論的な予言技術ではないというスタンスが伝わってくる。
・現代の占星術家の間では最も普及率が高い予測法、セカンダリー・プログレッション(プログレス)の解説にほぼ特化した教書である。
この技術は初心者には計算が煩雑で、目に入る情報も多いが、そのような最初の壁を乗り越えるためのよきガイドとなっている。
天体同士のアスペクトを始めとするクックブック的なパートも、文字数が多すぎず少なすぎず、状況に合わせた応用解釈もできるようエッセンスを伝えている。
・現代占星術を代表する予測技法をバランスよく、癖のない表現で解説している。
情報量が多いが初学者にも優しい印象を与える。近年このシリーズから学習を始める人が多く影響力の大きさを感じる。

ノミネート作品(出版順)

アリエル・ガットマン, ケネス・ジョンソン著 伊泉 龍一 nico (訳)
占星術と神々の物語 ーホロスコープの中の元型
 2021/9/10


情報量・・・25
論理的整合性17
独自性20
影響度21
その他の良さ19
合計 102




皆川 剛志(著)
完全マスター 予測占星術 ―基礎から実占まで―
2022/12/9

情報量22
論理的整合性21
独自性22
影響度22
その他の良さ21
合計 108

ヘルメス大賞: テキスト

これまでの受賞作

第3回(2022年8月20日)

 『現代占星術家のための伝統占星術入門』 

ベンジャミン・ダイクス著 

田中要一郎翻訳

太玄社刊

第2回(2021年9月23日)

『ホラリー占星術 入門と実践』

アンソニー・ルイス著

鏡リュウジ監修訳

駒草出版刊

第1回(2020年9月22日)

 『クリスチャン・アストロロジー』 

ウィリアム・リリー著 

田中要一郎監訳 田中紀久子翻訳

太玄社刊

ヘルメス大賞: テキスト
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